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インフォームドコンセント。 vol.28

その医院は、食事療法・断食療法・血流を良くする入浴方法などで病気を改善していく場所でした。ガンの専門病院ではなく、出来るだけ薬は使わず自分の免疫力をあげ、それだけで改善を目指して行く治療法で、月に1度の血液検査のデータだけが目に見える目安です。血液検査と腫瘍マーカーの数値だけを頼りに治療方針を決めて行きます。乳がんの事を寡黙な医師に尋ねても「分かりません。」と返事が返ってきます。

 

 

がん治療はただでさえ不確実なのに、免疫を高めるだけなら尚更治療効果について回答出来ないのも無理は有りません。一人一人体質が違うことを踏まえ、自分で選べる代わりに自己責任のリスクも引き受けるのが自然療法なのです。確かに乳がんも人それぞれで「こうなります。治ります。」と言いづらいとは思いますが、医師としてリスクやデータについての説明を患者にするべきだったと思っています。(※インフォームドコンセント)

 

 

雪の女神は、乳がんで子供3人を置いて必死で入院してきた母親だったので、このように尋ねていました。

雪の女神「先生。この数値はどうすれば、どの位で治りますか?どうやったら治るんですか??」

寡黙な医師「分かりません。」

ミーナ「雪の女神。1人1人、体もガンも違うから『こうすると治ります。』なんて断言出来ないんでしょう。治らなくても責任取れないし……自己判断しか有りませんよ。」

と納得出来ない女神に言いました。そして、納得行く迄、お互いに励まし合って頑張ることに決めました。

 

 

そこは入院しているのにも関わらず、患者が病気の事を聞いても何も知らないし分からないと回答される場所。初心者の患者は、その医院の療法を書籍で勉強したり仲間の情報や自分で勉強したりしながら治療法を実践する所でした。良くなっているのか悪くなっているのかもよく分からないままでした。

 

 

患者が何を聞いても答えは返って来ない『不毛の会話』が行われ続ける医院でした。それが嫌なら患者自身が去るだけの話です。ますます行き場がなくなる空気を感じ取れる環境でした。そうは言っても西洋医学不信者にとっては『すがるしか無い場所』でもあり『体の奇跡を引き出してくれる聖域』でもありました。