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がんの特効薬 vol.59

抗がん剤の初日、帰宅するとある物が届いて居ました。それは友達から伝わってきた情報で興味を持ち注文していた本でした。その本はある種類のビタミン水薬を飲ませる治療法を紹介していて 、当時のガン関連の本で、売り上げランキング1位を獲得したと紹介されていました。そのビタミンとはアーモンドに多く含まれている成分らしく、私はひとまず『生アーモンド』を食べ始めていました。その著者は関西の内科医院の院長で、数十年に渡りその飲み薬でガンが消滅する患者をたくさん診てきた実績があるように書かれていました。

 

 

私は代替治療から方向転換しやっと抗がん剤を打った日ではありましたが、早く乳がんを縮めたい一心でその本に載っている情報を調べ電話をかけ始めていました。そして辿りついた疑問は『私に対して、どうなのか? が分からない』という事でした。個人輸入も出来るけれど量を間違えるとガンから出血してしまうと本には書いて有りました。

 

 

そこで私は意を決して関西に新幹線で行く段取りを始めました。その頃の私は約8ヶ月の間ほとんど寝たきりで、トイレとお風呂以外は動けない立ち上がるのもやっとな家から出られない状態でした。凄く不安でしたが、自分の力で行くことが最終的に行けるようになる未来が訪れるとイメージが出来たので、あえて1人で行くことを選びました。

 

 

勿論、家族は心配していましたが全ての決定権は私に有りました。でも、何かあった時には誰かに迷惑をかけてしまいます。私のわがままなのか生きる手段なのか葛藤もありましたが、状況は瀬戸際だと思ったので、1人で行けるから大丈夫だと伝えました。そして1番近い日で予約を入れる事が出来た日。翌週に出発することに決めました。