乳がん浸出液 vol.24
しばらくしてお見舞いに来てくれた女性から『乳がんの火傷に貼り付かない物がある』と朗報を聞きました。それは驚いたことに『ラップ』を貼る療法でした。食べ物を乾燥させない為に使われる、アレです。乾燥させないと傷口も治りやすいらしいからと。私は「なるほど!!!凄い!!!これなら貼り付かないし 臭いも防げる!!!」と感動しました。
インターネットで検索してみると、怪我口を乾燥させずにラップを当てていると皮膚が綺麗に再生してくると書いてありました。その情報を持ってきた女性は「ガンでも大丈夫って書いてあったよ!」と教えてくれました。「治るかどうか、試してみたい‼︎」私はガーゼが貼りつく事から解放されたい一心だったので、嬉しくてたまりませんでした。
寡黙な医師は 「自分には分からないから、好きなようにして下さい。」とだけ言われました。のちに通う事になった温熱治療の大ベテラン医師からは「良く考えたね!!凄いね︎」と、大変褒められました。
乳がんの火傷箇所へのラップ療法は、浸出液で直ぐに水浸しになるのでガーゼとタオルを頻繁に交換していました。その他の乳がん手当は、ナプキンが主流だと教えてもらいました。でも、吸収剤が入った市販のナプキンでは小さくて包み込むことは出来ませんでした。何故なら、私の乳がんは5ヶ月で10センチほどの腫瘍になっていたからです。乳がんの周りの皮膚まで、痛みと痒みで大変な状態になっていました。
健康な皮膚の火傷なら、ラップを乗せて再生したかもしれません。しかしガンに関しては、浸出液はガンの浸出液なので治癒させる能力はなかったようです。それどころか、秋には乳腺外科のスマイル先生が警告していた通り『感染症』になっていました。(最後の検査で、白血球が約24000でした。)