activitiesNeo・ミーナ回想記 2018

99【崩壊……脳転移10】

再入院の期間は7日間でした。ある出来事が引き金となり、私の精神は自己崩壊しました。脳を患っていたので、心をコントロールする力の限界を超えたのです。

 

 

その時に、自分でも気が付かなかった心の内側にいた新たな自分の存在との出会いとても驚き戸惑いもしました。まるで鳥が翼を骨折し制御不能になって墜落して行く感じです。私は深い深い海の底へと沈んで行きました。

 

 

最終的に日常生活に復帰することができ
「脳転移した後、心が壊れて4ヶ月間、家族以外誰とも会えませんでした。」
と話すと、相手は勝手に私が転移したショックでそうなったんだろうと推測しますが全く違います。さらに、慰めの言葉をかけられてしまいます。勿論、大変ではありましたが、欲しがっていないのもを与えられるのは少々迷惑に感じる時もあります。でも『共感』だと感じた時には、癒されます。

 

 

再入院から退院する時に目にした物は、また再び
『本来ならば 見るこのが出来なかった風景』
であり
『会えなかったはずの人々』
でした。何度も この感覚を味わいました。今でも常々思い出し味わっています。

 

 

私は再入院から退院後4ヶ月間は家族以外とは誰とも会いませんでした。会うことが出来ませんでした。家から一歩も出られず紫外線も一切ダメでした。

 

 

音も光も全く必要なく、うるさいのです。
『胎児』
のような環境の中にいました。
とにかく
『無』の状態を維持したかったのです。何も考えたくな’かったからです。それは心地良かったからです。

 

 

病院から退院の時に
「ストレスが1番よくありません。免疫を高めている事が、1番大切です。」
と言われていたこともあり

大切な4ヶ月間を
『卵の殻の中
のような
蛹の中
に居るような時間を過ごしていました。
もし、こじ開けられていたなら今の私は存在していません。
そう過ごせた環境があった事に感謝しています。

 

声なき声な代弁者

北里ミーナ