activitiesNeo・ミーナ回想記 2018

47 【抗がん剤劇的効果……命の恩人】

しばらくして、次の受診日が来ました。
私は、手術を依頼されていた第ベテラン医師の友人である乳腺の専門外の外科医に、今までのカルテやレントゲンを見てもらう事になりました。

 

 

初対面の専門外外科医は、そのデータを見ながら、診察の時に首を傾げていました。
「あなたは5月に癌性胸膜炎になっているのに、何故、転移してないの?あの抗がん剤だけで、治ったのかな?」
半年間、乳がん本体は完治せず進行していたにも関わらず癌性胸膜炎は、完治していたのです。肺に溜まった水は、原因である乳がんは解決されていないのに消えてなくなっていました。
癌性胸膜炎の水の中にはガン細胞がウヨウヨしていて、全身に転移する準備が整っていたそうです。ところが少量の抗がん剤を数回に分けて投与した事にで、『奇跡的に』肺に溜まった水は完治し、他の臓器のどこにも転移がない事に、専門外の外科医は大変驚いていました。

 

 

私は半年前、肺に水が溜まっている説明を受けていませんでした。
さらに、そんな重い症状だとも聞かされてなかった事に驚き怒りも感じましたが、それ以上に
「なんだぁ。抗がん剤って効くやん︎!凄いやん︎!」
と、抗がん剤に対し、初めてポジティブな頼もしく嬉しい感情を抱いた瞬間でした。

 

声なき声の代弁者

北里ミーナ