131,完全消滅と希望・脳転移12
~2013年2月~
検査の日から
私の心の中のある存在が大きくなり始めました。 • • • •
そのある存在とは、『希望』でした。 • • • •
それまでの一ヶ月でガンについて考えていたことは
①脳転移が消滅してしまい、また以前の元気な日常が戻ってくるかもしれないという期待。
②脳転移が消滅しなかった場合、また次の作戦の効果が有るのかという不安。
③乳がん手術後からたった半年で3センチの転移が見つかるという事は、
これから転移し続けていき最期には
また地獄の苦しみに戻るのかもしれないとう想定。
(『恐怖』や『心配』では有りません)。
④体に再発や転移を始めたら、次に合う抗がん剤は有るのか?
(術前・術後で使い切っていたので。
早期に見つかれば手術すればいいけど、手術不可能な場所に見つかった場合)
などでした。
この幾つかの気持ちの気持ちの中で
①の『期待』だった気持ち。
もし期待が外れた時は
『落ち込む』では済まないと思っていました。
なぜなら、その時の私は
精神や気持ちをコントロールする力を失っていたからです。
ですから、『期待』は『淡い期待』くらいにとどめていました。
それがガンマナイフ手術の後
たった一ヶ月で
脳転移が随分縮んでいたことを自分の目で確認出来た事によって
考え・気持ちが次のように大きく変化していきました。
・自分でも、この調子なら2ヶ月後には消滅する可能性が大きいと思う。
↓
・もし完全消滅ではなくても、かなり小さければ次の作戦で完全消滅が期待できるかもしれない。
↓
・今の所、幸いにして体に転移がない。
↓
・この状態がキープ出来れば、また以前の日常が戻ってくる。
↓
・その日常は短い期間かもしれないし、ずっとかもしれない。
↓
・ガンが落ち着いた後、定期的にチェックをしていく。
↓
・もしも再発・転移したとしても、その時の医学・医療の進歩にあやかり
プロフェッショナルのドクターと話し合いながら
治療を進めて行けばいい(未来の可能性に期待する)。
↓
・その好転のために今の私が出来る最大の事を 2ヶ月後の検査まで、やり切ろう。
↓
・その後のことは、2ヶ月過ぎた後の結果次第で考えよう。
このように、心の内は変化していきました。
意識していなかった『期待』という存在が
ハッキリと意識出来る『希望』へと変化していきました。
そして、その気持ちを胸に秘め1人静かに過ごしました。
それから2ヶ月経ち
脳の画像検査の日(ガンマナイフ手術から3ヶ月)がやってきました。
その検査の日は、少しドキドキしていましたが
『絶対に大丈夫!』と落ち着いてもいました。
検査が終わり名前を呼ばれ
私はインターナショナル先生の前に座りました。
インターナショナル先生は私の画像に向けていた視線を
私の方に移して こう言われたました。
「ガンマナイフが凄く効いて、消滅しています。
良かったですね♪
このまましばらく、様子を見て行きましょう。」
私の脳腫瘍。
たった半年間で3センチに育っていた
私の乳癌から転移した脳腫瘍は
たった3ヶ月で、消滅してしまいました。
私の心は
嬉しさと安心感と確信で一杯になり
感謝で涙が溢れました。
2013年2月の終わりの事です。
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