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成長していくシコリと限界 vol.7

~2010年11月~

ジワジワと成長したシコリに違和感を感じはじめていました。
そして乳腺外科の待合室で読んだ本の記述を思い出しては、イライラと不安が入り混じった気持ちになっていました。
「『良性でも、メロン大になる腫瘍が有る』……消滅する様子が無いという事は……良性でも悪性でも、いづれにしても手術しないといけないという事やん……嫌だなぁ……」

 

細胞の検査をせずに帰宅し、シコリの正体の確認をしなければと分かっていながら、いざ大きくなると躊躇してしまう(本当に注射が大嫌いだったので。)……検査を先延ばしにしているうちに、シコリは更に成長し、秋には皮膚が赤くなっていました。

その赤くなった皮膚は触ると痺れたような感じがして、感覚が鈍くなっていました。頭の中では、早く検査に行ってハッキリさせなければと分かっていました。ところが、痛そうで怖くて足が進まず、1日1日と時間が過ぎていきました。

 

そう迷っているうちに、初めはチクチクだった痛みが次第にズキズキし始めてきました。健康診断はスルー、痛みは増すばかり……
「ガンは痛くないっていうから、大丈夫じゃない??がんでは無いはず!」
と数人に断言され、なんとなく安心し痛みを我慢してしまいました。
そうは言っても自分の体です。痛みは次第に誤魔化せなくなり、もう一度乳腺外科の予約を入れました。その頃のシコリはピンポン球程に成長していました。

 

数日後、前回と同じ乳腺外科を訪れました。
まずはマンモグラフィー検査から。
しばらくして検査室に呼ばました。ドキドキしながら患部を見せました。するとシコリを見た女性技師の顔色が、一瞬にして変わるのがわかりました。
「とても挟んで検査出来る状態では有りません。」
結局マンモグラフィーは出来ず、直接医師にエコーで診てもらう事になりました。
次の診察室で私の患部を見た医師の表情も、一変して強張りました。次回には細胞を取る検査をした方がいいと強く勧められました。

 

その検査とは麻酔をして、細胞を取り出す【生検検査】でした。
先ず、検査専用の器具を見せながらの丁寧な説明でした。その時の生検の器具は、痛みと注射恐怖症の私の目には大変恐ろしく、まるで鉄砲の様に見えました。針の太さは様々でしたが、私はシコリが大きくなっているので太い針だと説明を受けたと思います。

 

そして「このように使用します」と看護師さんが説明しながら引き金を引くと大きな爆発音が鳴り響きました。『バチン‼︎』と。爆発音と同時に私は心の中で「無理‼︎」と叫んだような気がします。
恐怖の検査に耐えれるか不安に思いながら、次回の予約を取り病院を後にしました。

 

シコリが小さい頃なら、まだいいかもしれませんが、今ズキズキして凄く痛むシコリに
そんな恐ろしい物を刺すだなんて……逃げ出したいけど逃げる場所や方法は無いかぁ……
私は、予約を入れて帰りましたが、スケジュール帳を確認すると丁度その日に外せない仕事があるのが分かり、やはり心を落ち着かせ後日改めて予約を入れようと、一旦キャンセルする事に決めました。
その後なかなか予約を入れない私を心配して下さった看護師さんから
「娘さんの為にも、検査に来てください!」
と何度か連絡をいただきましたが、いざシコリが大きくなり痛みが強くなってくると、ここに生検を刺すイメージの恐怖の方が検査の必要性より大きくなり、行動できなくなり逃げてしまっていました。
「検査したくない……シコリよ縮まって……痛くなくなって……検査怖い……」
混乱しながら祈り続けていましたが、日に日に増す痛みは私を追いかけ続けついに我慢も限界になり
『怖さより痛みを取り除きたい。治療したい!』
という、痛みから解放されたい気持ちが勝つ状態になっていきました。