92【意識不明……脳転移3】

～2012年11月～
確か夜中に起きるつもりで携帯のアラームを設定していました。am２：３０頃だったみたいです。

 

 

3時間程眠り少しスッキリしてから目覚め、朝まで勉強するつもりだった気がします。予定通り携帯のアラームで目を覚まして外の天気を確認した様な気もします。（後で部屋の状況を聞くと……）

 

 

深夜のファミレスに行こうとしたので簡単に着替え、PCを持って家を出る時にリビングのソファーに座り長電話をしてる娘の前を通った事は覚えています。そして私は深夜の暗闇の中、乳がんの啓蒙活動の勉強する為にと車で出発しました。

 

 

娘から後に聞いた話によると娘が私の異変に気付いた理由は『PCバッグを持っているのに、坊主頭で出かけて行ったΣ(ﾟдﾟ;)』からだそうです。
「こんな時間に どこ行きよるん？？」
と娘が聞いても、私は無言のままだったそうで……

深夜に（am２:３０）ウィッグも着けず（髪は２センチくらいかな？）でかけていく母親……
嫌でも異常に気付きますよね（´、｀)ゞ

 

 

慌てて私の部屋に行くと、大きな窓は開けっぱなしで暗闇の方へ向かってカーテンがたなびいていたそうです(；▽；)その後、何度コールしても私は電話に出なかったようで……

 

 

 

気が付くと私は深夜の真っ暗な田舎道を運転していました。毎日通る道の筈なのに、真っ暗で見覚えがない道だと、ふと気が付きました。
その道が何処なのか分かる目印を探そうと行けども行けども暗い道だけが続いていて行きなれた筈の近くのファミレスになかなか到着しませんでした。（元気になって、どれ位運転したのか調べると約5キロの距離でした。）

 

 

「……そんなに遠かったっけ？？一瞬居眠りして、道、間違えちゃったかな？」
そう思い、よく目を凝らしてみると、またあの『ぐにょぐにょに見える現象』が始まったのです。

 

「やばい！２回目だ！！絶対おかしいから近くの救急病院へ行こう！！！」
と思ったものの
「目は見えない……と言う事は１１０番しようにも、この目じゃ、きっと携帯のボタンを打てない……どうしようか……？？自力で近くの救急病院に行こうか……？？？」
と焦って考えているうちに、車がガリガリとどこかにぶつかり始めた音がしてきてハンドルを取られ始めました。

 

 

ますます焦る私の気持ちとは裏腹に、私の力はだんだん抜けていきました。
私は必死でハンドルを握ろうとしましたが、そのまま意識を失ってしまいました……

 

声なき声の代弁者

北里ミーナ