activitiesネオミーナの生還記

42,初めのお別れ。大切なガン友と。

私の体が、金縛りにあったように急に動かなくなったのは
『東日本大震災』
の数日前でした。
以前のように、普通に歩いて移動する日常を送れない様な
基本的にはベッドで寝て過ごす日々が始まりました。
3月、4月は私も雪の女神も
日々酷くなっていく乳癌と体の痛みと、辛みで夜に眠れない疲労とで
疲れ果てていました。
そのうち雪の女王は
度々乳癌からの出血を繰り返すようになっていました。
ただでさえ、食事制限や断食で痩せた体なのに乳癌から出血するのです。
正常な細胞ではない箇所の血管が破れるのですから
止血までにも、かなり時間がかかりました。
それでも雪の女神は、しばらくすると止まる事からと
『乳癌からの出血』
に慣れていきました。
「あっ また出血しちゃったぁ(笑)」
という風に。
私達が入院していた医院では、散歩も療法の一つですが
いつ出血するか分からないリスクから雪の女神も部屋で過ごす時間が増えていきました。
そのうち彼女は
一人では歩けなくなってしまい、手押し式の補助用具を使うようになりました。
ついに自由診療の医院は
雪の女神を大きな病院へ転院をさせることを決めました。
その医院では、基本的な自分の世話が出来る事が入院条件です。
普通は自分の事が出来ない状態だから入院するのに、逆なのです。
途中、改善しているのか悪化しているのか指導もないのに
入院した時より悪くなってしまった時は、他の病院に転院させるシステムなのです。
ですから、ダンマリ医師は
今までの患者さん達が、その後どうなったのか?
知らないままでした。
自分の判断で入院生活を送る患者達が出入りしている医院。
がん患者にとっては
取り返しがつかない結果になりかねない
入院生活を送る医院だったのです。
数日後、救急車が迎えに来て
車椅子で転院していく雪の女神の表情は
まだ今の自然療法で頑張りたかったという思いと
大きな病院に移される不安でいっぱいのようでした。