activitiesNeo・ミーナ回想記 2018

23 【血まみれ乳がん……専門外の病院にて】

その自然療法の病院に入院し、1番困っていることを相談しました。
その内容とは乳がんから出始めた『浸出液の対処法』です。
この頃は里芋湿布をするのも困難になっていました。
びわ温灸の火傷が原因で幹部から溢れ出してくる浸出液のせいで
里芋湿布は濡れたままで、乾燥しませんでした。
剥がす時は、せっかく残ってた皮まで剥がしそうになっていました。

 

 

そして更に、痛みもありました。

感覚的には、常にオシッコをしている小さな赤ちゃんをオムツを使わず裸のまま抱っこしているような感じです。痛みが強くなってからは、怪我をして止まらない出血箇所を抱えているような、そんな感じでした。さらに酷かったのは傷口を処置出来ないままだったので、 膿の腐敗臭が漂っていました。

 

 

困った私は、その医院の寡黙な医師に相談したところ『その療法の秘伝手作りクリーム』を塗るように指導されました。何でも治してしまう万能クリームらしく私は期待しました。
その浸出液は1日中、流れ続けるので手当て方法も分からず大変な毎日でした。乳がんならではの特徴の一つだと思います。
それから解放されるだけでどんなに楽になるだろうと期待しながらクリームを塗り始めました。(とは言ってもクリームとして販売されているものではなく、飲み物として販売している液体の沈殿した部分でしたが……)

 

 

 

そのクリームを塗った箇所は『紙粘土』のような感じになりました。
何故なら成分は ただの【マグネシウムの沈殿物】だったからです。
断食中便秘になった人がお通じを良くする為や腸を綺麗にしたい人が飲む直前に振る、液体の中の沈殿物です。
健康な皮膚に塗ると乾燥して粉のようになります。
今でこそ、この知識が身につきましたが入院して間も無い、全く知識が無い私は素直に従いました。

 

 

ですので私の乳がんの、火傷して皮膚が破けた部分の凹みに粉の沈殿物はピッタリと埋まっていました。
その日のシャワーの時にゆっくり優しくお湯をかけていたにも関わらず、その紙粘土のようになったクリームと呼んでいた塊が剥がれ落ちるのと同時に私のガン化した不完全な皮膚まで、同時に剥ぎ取って流れ落ちてしまいました。
その後は正常な組織ではないガンからの大量出血が始まってしまいました。
私は慌てて緊急用の呼び出しボタンを押して看護師さんを呼びました。
看護師さんも、私の乳がんから大量出血が次から次へと胸から足下まで流れ落ちているのに慌てていました。
バスタオルを当てて部屋に戻り寡黙な医師がしばらくの間止血の処理をされたお陰と血管が修復する力のお陰で出血は何とか止まりました。
驚いた事にその後の看護師さんとの会話で、その医院の乳がん患者さんで私のように腫瘍が飛び出て浸出液が出ている人を看たことが無いと話していました。
という事は破けた乳がんの扱い方が分からないのに正常な皮膚と同じものを使用するように言ったという事。
勿論、怖いとも思い不安も感じましたが入院して自然療法で治すためには病院ともめたくないと思い少々呆れましたが、『抗がん剤の病院へ行くよりマシ』だと思い諦めることに決めました。

 

 

 

その日を境に傷が深くなり頻繁に出血するようになってしまいました。病院に治療の為に入院していたのにも関わらず、指示の通りに従い悪化させてしまいました。
ちなみにその世界の人は「ガンは、血の汚れだから出血したほうがいい。」と言います。私のガン友は出血を繰り返して輸血をする程の状態になりました。(そういえば、輸血もダメだとある医師が本を出していますね。)固形ガンの場合も、全身の血を入れ替えれば、治るのでしょうか?四方八方 塞がりっぱなしです(T . T)此処にも『無責任が所在』しています。

 

声なき声の代弁者

北里ミーナ